
アッシジのサンフランチェスコの続きです。
映画「ブラザーサン・シスタームーン」
サンフランチェスコの半生を描いた青春映画。[ロミオとジュリエット]の監督、フランコ・ゼフィレッリの作品で、あまり、宗教宗教していなくて、内容もとてもわかりやすく、映像も色も美しい。ドノヴァンの音楽、特に「♪ブラザーサーン、シースタームーンー♪」の歌のフレーズがいつまでも耳に残ります。ロケ地は
アッシジではなく、塔で有名なトスカーナのサンジャミアーノなのですが、中世アッシジの雰囲気を堪能できます。
アッシジ行きを決めた矢先、何気にDVDショップを覗いたら、なぜか偶然、この映画がフューチャーされていました。何で今頃?なんてよいタイミングでしょう。アッシジの売店でも、
この映画の映像やポスターをよく見かけます。
**** サンフランチェスコの引用する、聖書のマタイ伝の言葉が印象的です。
「なぜ、なぜです。見てください。空の鳥は 播かず刈らず、取り入れることもしない。
だが、神が養い給う。 いくら思い煩っても、寿命が延びますか?背が伸びますか? なぜ富を思うのです。
野のユリを見てください。 労せず、紡がず、 しかも、ソロモンの栄華も及ばぬその美しさ。
なぜ何を食べ、何を飲み、何を着るかと思い悩むのです? それは、私達の求めることではありません。
宝を地に積むのは、無益です。 虫と錆が損ない、盗賊がそれを奪う。 宝は天国に積め。そこには虫もサビも無く盗賊も居ない。宝を捨て、心に生きるのです。」
サンフランチェスコの純粋さ、自然描写、どれをとっても癒される、心洗われる作品なので、とってもおすすめです!
1970年代の作品で、おまけに音楽がドノヴァンで、というと、何となく当時の世相である、ヒッピー、フラワームーブメント的要素である、
いわゆる「反戦、物質社会への抵抗、既成の価値観に縛られた社会生活を否定、魂や自然への回帰を提唱、自然と愛と平和を愛し、自由に生きるという信条」
というものを表しているのかな、という気もします。(サンフランチェスコにちなんでつけられた、アメリカのサンフランシスコは、米国におけるヒッピームーブメントの中心地
だし...) 。
真に大事なことは、「物質的に満たされることではなく、自然と調和し、精神的な高まり、心の豊かさ」を得ることなんだわー、という思いを胸にアッシジを後にしたにもかかわらず、フィレンツェにて、「買い」に走ってしまいました。。。
アッシジ刺繍やドルチェ
アッシジの街には、いたるところにアッシジ刺繍や陶器、レースなどのウンブリアの工芸品のお店が並びます。
「アッシジ刺繍」PUNTO ASSISI は、中世にさかのぼり
イタリア古代の伝統に基づいており、その伝統が今世紀になってからアッシジで復興されたものだとか。
素朴なクロスステッチとドロンワークが特徴的です。お花と鳥(Aのように見えるので、最初はAssisiのAかと思いました。)のモチーフが多く見られます。





サン・フランチェスコ大聖堂近くの売店で見つけたお菓子「BACI FRANCESCANI」。アッシジ刺繍模様の箱入りで可愛い!
メダルや十字架もお土産にいいですね。





「TAU」T型の十字架のペンダントトップ。 TAUの語源は、「T」がヘブライ語の最後のアルファベット文字で、神のシンボルを意味するとのことで、サンフランチェスコが好んで使っていた
ところから、「サンフランチェスコのシンボル」、「聖フランチェスコの十字架」として親しまれているそうです。金の十字架に刻まれている文字「PAX
ET BONUM」は「平和と(全ての、多くの)よき事を」という意味の有名なラテン語で、サンフランチェスコが道端で出会った人にもよくこう言って挨拶していたそうです。
アッシジの町角でもよく見かけます。