アンティーク雑貨の店 エルム コム
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No.6.... 2007年春  イギリスのスピリチュアルな旅 グラストンベリー編 2007.7記

 

Glastonbury!



 

買い付けの合間をぬって、今回はサマセット州の小さな街、グラストンベリーに出かけました。

 

グラストンベリーといえば、イギリス人の間では、まず、夏至の日に行われる世紀のサマーロックフェスティバル「グラストンベリー・フェスティバル」(ちなみに学生時代に一度行った経験アリ)が有名ですが、実は、アーサー王伝説ゆかりの聖地であり、イギリス随一のパワースポットなのです。

イギリスには、最南西のコンウォール半島(聖マイケルズ・マウント)からグラストンベリーを貫き、ストーンヘンジまで達する、「マイケルレイライン」と呼ばれる、パワースポットを繋ぐ1本の線があります。それぞれの場所には、アーサー王伝説、ケルト文化や古代の神話、伝説などに関係するモニュメント、古い聖堂や教会、巨石遺物、ストーンサークルなどがあり、スピリチュアルで神秘的、不思議な魅力にあふれています。

 

というわけで、目差すはグラストンベリー。ロンドンから車で4時間ほどですが、連日の運転に疲れていたため、今回はとりあえず公共機関を使って日帰りすることに。

ロンドンから、グラストンベリーへはロックフェスの時期以外は、直通がないので、のVictoria Coach Station からNational Express のコーチ(長距離バス)で、まずブリストルBristol へ2時間半。鉄道だと2時間ちょっとで行けますが、コーチの方が断然格安。事前にネットで予約すると、6ポンド!なんて時もあります。そこから、ローカルバスに乗り換え、田舎の景色を楽しみながら、さらに1時間あまりで、ようやくグラストンベリーへ到着。

 

 

「チャリスウェル(井戸)」 聖なる癒しの泉


グラストンベリーの市内から徒歩10分足らず、「聖ミカエル塔」のある丘の麓に「チャリスの井戸」があります。

イギリスでも最も古い聖なる井戸のひとつで、泉の起源は先史時代にまで遡り、これまで一度も枯れたことはなく、無限の生命力の 源として、永遠なるものの象徴として、崇拝されているそうです。また、大昔は、 俗界と聖界が隣り合う場所、土着宗教の神々や妖精達と交流できる、スピリチュアルな世界へ通じる入り口と考えられていたとか。西暦37年、キリストの叔父アリアマテのヨセフが「聖杯」を埋めた場所から湧き出たという説もあるそうです。

井戸は、なだらかな丘に沿って、草木や花々が茂る庭の中にあります。まず、入り口からは、最初に 「vesica piscis shaped pool 」という池に出ます。

「vesica piscisヴェシカ・パイシーズ 魚の器」の形は、チャリスウェルのシンボルでもあり、井戸の蓋など、庭のあちこちでこの形が見られます。 2つの同じ形の円が重なりあった幾何学形は、2千年前の古代から、 異教信仰の重要な聖なるシンボルであったとか。 これは、天国と地上、精神世界と物質世界、意識と無意識、男性性と女性性などの交差と結合を示しているそうです。
初期キリスト教では、サカナはキリスト教のシンボルであり、イエスキリストとサカナの象徴、また、イコンでキリストと聖母マリアはアーモンドのような形「器」の中に描かれたり、マリアが「器」そのもの、つまり「聖杯」として考えられたりしたせいか(「ダヴィンチコード」でもおなじみ)、キリスト教が入ってきてからは、「ヴェシカ・パイシーズ」は、 アーサー王の円卓の騎士も捜し求めた、キリストの聖杯伝説とも結びついたようです。

 

次に、ドルイドやケルトの聖なる木である「Yew Trees」の大木。そして、「アーサー王の中庭King Arthur's courtyard 」 と呼ばれる場所があり、ここは、ちょうどマイケルレイラインが通 っており、「The pilgrims bath 巡礼者のお風呂」という、小さなプールがあります。流れる水の音を聞きながら、静かに黙想することの出来る癒しの場所でもあります。 寒かったので、私たちは入りませんでしたが、イギリス人の女の子数人が、そこで靴を脱いで、足を浸していました。「冷たいけど、メチャクチャ気持ちいい!」とのこと。


 

その先には「The Lion's head ライオンの頭」があり、水を自由に汲むことが出来ます。どうせなら、記念のロゴ入りで、ということで、入り口で、ボトルを購入。飲むこともできますが、鉄分が多く、赤茶けていて(血の色?)、どうもちょっと飲む気ににはなれませんでした。「The Lion's head ライオンの頭」の傍には、アリアマテのヨセフに由来する、「holy thorn tree さんざし」の木があり、年に2回のキリスト教の大イベント、クリスマスとイースターに花を咲かせるそうです。井戸へ向かう途中には、ジョン・レノンがそこに座って「イマジン」の構想を練ったという「Angel Bench 天使のベンチ」が。

 

 

 

羊ものんびり。ゆったりとした時間が流れます。

 

 

 

 

 

 


やっと「チェリスの井戸」にたどり着きました。

井戸(泉)のオークの木の蓋には、「ヴェシカ・パイシーズ」と「Bleeding Lance 流血の槍?」の模様が。「Bleeding Lance」というのも、もともと魔法的な聖なるオブジェで、アーサー伝説の流血の槍や、キリスト教の聖杯伝説などにも結びついていったようです。 井戸の内部も、いろいろな意味合いがあるようですが、ちょと暗くてよく見えませんでした。中には、リンゴ が数個落ちていました。

 

 

チェリスの井戸の水は、「オーラソーマ」のボトルにも数滴使われているそうです。

 

売店で、チェリスグッズ を手にし、次に 「トールTor」 に向かいます。


 

Chalice Well のサイト(英語)

http://www.chalicewell.org.uk/home.html

井戸に関する、詳細な説明やヴァーチャルツアーも楽しめます。リンクには、グラストンベリーについてやアーサー王と聖杯伝説、スピリチュアル、ヒーリング関連、 オーラソーマ、庭や泉、史跡関連のサイトなどがいっぱい。

 

 

 

「グラストンベリーの丘と塔 Glastonbury Tor」 アーサー王と妖精王の丘

チェリスの井戸から丘を登ること20分足らず。低地の中にある小高い丘は、傷ついたアーサー王が渡ったとされる「アヴァロンの島」、と言われて います。Tor とは、ケルト語で「円錐上の丘」なんだとか。  ここには、屋根のない St Michael's Tower 「聖ミカエル塔」という一本の塔が立っています。正確には、中世の教会の塔の跡なのです。丘の上には本当に「塔」しかないのですが、発掘で、5、6世紀の遺物や、砦の跡が見つかったそうです。これも、ケルトの英雄アーサー王伝説の所以でしょうか。

そのほかにも、ケルト神話に出てくる妖精王グインの国、Annwnへの入り口だとか、実は迷宮だとか、いろいろと人々の想像をかき立ててくれる場所です。頂上に塔をいただく孤高の丘は、特に霧がかかった時は、とても幻想的、神秘的な雰囲気を漂わせています。

 

丘の上からの眺めも最高。2千年前は海で、その昔は沼だったという、低い湿地帯の上の丘は、本当に「島」のようです。

塔の中には、無人売店もあり!

 

ここは、「ナショナルトラスト」が所有、管理をしていて、入場料も無料!
ところで、「ナショナルトラスト」 http://www.nationaltrust.org.uk/main/w-index.htm  では、幽霊を見に行くツアー なども主催しており、さすがイギリス。

 

グラストンベリーの丘のサイト(英語)

http://www.glastonburytor.org.uk/

 

 

 

「グラストンベリー修道院」 アーサー王とグイネビアが眠る場所

 

グラストンベリー修道院跡は、街の中心にあり、広大な緑の敷地や池を付せ持つ、大きな廃墟です。

アリアマテのヨセフが聖杯を持って訪れた伝説の場所に、修道士のグループが建てたのが起源といわれ、「地上に建てられた 世界でもっとも古い教会」なのだそうです。 このあたりは、イギリスでも早くからキリスト教化された場所で、その後、幾度と再建され、往時はイギリスでも最も豊かで大きな修道院の1つであったようです。

16世紀のヘンリー八世時代に、プロテスタントが英国国教となり、カトリック教会は解散させられ、寂れていきました。 現在は教会の廃墟のみが残っています。 この修道院もまた、アーサー王伝説ゆかりの地で有名です。 1191年に、アーサー王とその妻グイネビアの墓石が発見され、人骨も見つかったそうなのですが、残念ながら、現在は散逸.....。

 

修道院の厨房には、当時の食べ物のサンプルや食器が。テーブルの上には「This food is old and well beyond its time eating 」 、この食べ物は古くて、賞味期限をメチャクチャすぎていますよー、と書かれた張り紙。

当店でも扱っている、バターパッド発見。実際にこのように使われていたのですね。

ビジターセンターでは、中世の格好をしたおじさんが、ていねいに伝統的な組み紐の編み方を教えてくれます。

売店にて修道僧の格好をしたモンクベアをゲット。

 

グラストンベリー修道院のサイト(英語)

http://www.glastonburyabbey.com/

 

                      

グラストンベリーの街

 

人口1万人足らずの街ですが、ストリートには、ヒーリングやセラピー、マッサージ、ストーンやタロット、 魔女の家、サイキック、スピリチャル関連のショップや本屋さんがひしめきあっています。 滞在して、トリートメントが受けられる宿泊施設もあり。

カフェもお店もだいたい5時で閉まるので要注意!

 

グラストンベリーオンラインのサイト(英語)。 グラストンベリーに関するあらゆる情報がここで入手できます。

http://www.glastonbury.co.uk/

 

駆け足で日帰りでしたが、楽しいデイアウトでした。ストーンヘンジは行ったことがあるのですが、いずれは「マイケルレイライン」の他の場所も訪れてみたい、と思いました。

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

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